噛み癖による歯の移動について

歯は使い方によってその人が使いやすいように位置を変えていきます。
例えば、自分の左側にテレビがあり、テレビを見ながら食事をし、ものを咬むというとき、すべての歯は左側を向いた状態で咬みやすいように微妙に移動していきます。
この状態が長期に及ぶといつの間にか左側だけが咬みやすく、右側は咬みにくい歯並びができあがってしまいます。
また、歯に対しての影響は左側は大臼歯部にトラブルが生じやすくなり、逆に右側では小臼歯部に起こりやすくなります。

若年層ではそのトラブルは虫歯としてあらわれることが多く、症状がひどければ神経をとり人工物を被せ装着することとなります。
中高年層ではいわゆる歯周病が発症し、歯を支える骨が溶けてその結果、抜歯という経過をたどっていくこととなるのです。

このように噛み癖によりかかる力に応じて、歯は移動していきます。
また、これによる力が歯にとって許容できないほどであれば、時には歯を折ってしまうことさえあるのです。

当院では治療に当たってはトラブルの原因を最初に考察します。
原因が噛み癖と判断できるときは、歯の治療と同時に噛み癖の原因を分析し、正しい顎・歯の使い方を指導いたします。